今年から児童・生徒にいくつかのIDとパスワードを渡す学校が増えてきました。
それらの管理・整理はすすんでいますでしょうか。
今のうちに整理しておかないと、来年度の4月に更新が大変になります。
学校の子ども用IDは年次更新が必要
2021年入学した1年生。
最初なのでIDもパスワードもきれいにそろっています。
しかし、来年度にはクラス替え。
新しいクラスにあわせて、IDとパスワードも並び替えないといけません!
この作業のことを「年次更新(または学年更新)」と呼んでいます。
1年生時のデータから名前を確認して、1人ひとりコピーすることになります。
1学年5人しかいない学校なら、この方法でもよいです。
実際はもっとたくさんいますよね。
さらにIDが授業用、ドリル用、図書用など各々のサービスとアカウントがある場合。
それだけ×2の作業になっていきます!!
これをできるだけカンタンにしたい!
そこで登場するのがExcelの「VLOOKUP(ブイルックアップ)」関数です!
年次更新のための準備例
それでは実際のExcel画面を見ていきましょう。
サンプルファイルのダウンロードはこちらから。
2021年度の学年名簿と、2022年度のクラス名簿(仮)を用意しました。
わかりやすくするため、同じシート内の左側右側に並べています。
赤で囲んだ部分に、自動でIDを表示させることが目的です。
Excelの「VLOOKUP」関数の利用
VLOOKUPとは?
説明は長くなるので、入力しながら動きを見ていきましょう。
まずセルL2を選択します。
数式バーに「=VLOOKUP(」とまで入力。
※半角で入力
※大文字小文字はどちらでもいいです。
すると、関数についての参考情報があらわれてきます。
VLOOKUP(検索値、範囲、列番号、検索方法)
最初は検索値というものを、以下のように入力して指定します。
=VLOOKUP(K2,
検索値:何を探してくるのか。セルK2が青くなっています。
つまり今回はセルK2に書かれている「滝川」という文字を探してくるように指定しています。
=VLOOKUP(K2,D2:F6,
範囲:どこを対象に探してくるのか。セルD2からF6が赤くなりました。
つまり一年生の時の名前とIDとPASSの範囲から探すということです。
=VLOOKUP(K2,D2:F6,2,
列番号:探して見つかったあとどうするのか。
2ということは、2列目を指定しています。これはB列のことではありません。
さきほど選んだ範囲内での2列目、つまりE列を表示するということです。
=VLOOKUP(K2,D2:F6,2,FALSE)
検索方法:完全一致か近いものでもいいのか。
FALSEと入力します。ここでの意味は「完全一致」です。
最後は括弧「)」で閉じてENTERを押します。滝川さんの横にIDが表示されました!
Excelの「VLOOKUP」関数のまとめ
VLOOKUP(検索値、範囲、列番号、検索方法)
=VLOOKUP(K2,D2:F6,2,FALSE)
セルK2「滝川」と同じものを。
範囲D2:F6(名前とIDとPASSの全部)から探してきて、
見つかったら左から2列目の内容を表示する。
(「言っとくけど完全一致のものだけね」)
ということです!
これでExcelのVLOOKUP関数の基本は終了です。
さらに便利に活用するためには。
=VLOOKUP(K2,$D$2:$F$6,2,FALSE)
と書いた方がより良いでしょう。
その理由を次回説明していきます!
次回「オートフィルをつかって、のこりも自動的に埋めよう」・・・続く!
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